2015
01.1415:00

〔寄稿〕阪神・淡路大震災から20年

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今年の1月17日で阪神・淡路大震災から20年になりました。
この震災で被災された方々、またその後の数多くの災害で被災された方々にあらためてお見舞い申し上げます。

阪神・淡路大震災がなかったら、レスキューナウも無かったかもしれません。
災害発生時、現地はどうなっているのか、何がどこでどれだけ求められているのか、どのような救援が行われ何が不足しているのか、自分の親族・知人は、会社は、社員はどうしているのか?

そうした情報が真っ先に求められる一方で、20年前には情報はマスメディアによる報道と電話のみ、という状況でした。阪神・淡路大震災は、そうした疑問を強烈に私に植えつけることとなりました。その後インターネットが急速に普及しはじめ、この問題解決をはかるべく、2000年4月に災害情報の専門企業としてレスキューナウを設立しました。

創業から早15年、個人13名の出資で資本金1000万円、創業メンバー3名で立ち上げたベンチャー企業も、今や資本金4億円、スタッフ総勢60名となり、400社を超える顧客に支えられ、微力ながらも社会の災害対応、危機管理に貢献する事業を展開しています。
24時間365日ノンストップで14年稼働を続けているレスキューナウ危機管理情報センター(RIC24)も、昨年念願の第2拠点を北陸に開設し、東京が被災した際にもサービスを継続できる体制を確立しました。震度5弱以上の地震など災害発生時にはその発生を直ちに発信するとともに、被害情報を収集し、60分で被害状況サマリーを配信しています。平時から鉄道やフライトなど公共交通機関の運行情報を始発から終電まで収集配信し、数多くの報道機関や情報サービス会社を通じて全国の皆さまに利用いただいています。

阪神・淡路大震災から20年経ち、当時と比べて情報社会の発展はめまぐるしく、誰もがポケットに携帯電話を持ち、緊急地震速報を受信できたり、安否確認を行ったり、多くの情報を受発信できるようになりました。報道だけでなく、個人個人が動画も含めた目の前の状況を発信し、即座に全国、世界の人がそれを共有できるようにもなってきました。
20年前に感じた災害情報不足の疑問は、格段に進歩している部分があるのも確かですが、一方でその結果社会が安全になったか、災害を乗り越えることができるようになったかと考えると、まだまだ発展途上、いやまだ全く解決できていないとすら感じます。

その大きな課題は、発信力、受信力、活用力といった情報の使い方にあります。個人が容易に情報発信することができるようにはなりましたが、災害時に大きな役割をはたす自治体では、災害時の情報発信体制の確立がまだまだできていません。被災した地域の自治体のWEBサイトは集中するアクセスに耐え切れずにダウンし、緊急に情報を発信する技術も体制も未整備です。企業など法人団体も、災害時に実際に機能する情報収集体制を具体的には構築できていません。

今は災害時にも膨大な情報がインターネットにあふれます。その中から必要な情報を迅速に収集し状況を把握する受信力が求められます。家族間、団体内、地域で情報を共有する仕組みを相互に認識し習熟しておくことが求められます。そして、その情報に基づいて実際に行動に結び付けない限り何の価値もありません。そのためにも有用な情報が受発信され、必要な情報が必要な人のもとへ届き、活用されてこそはじめて危機を乗り越えていけるものと思います。

阪神・淡路大震災からの20年、間違いなく災害情報分野は前進はしており、レスキューナウもその一翼を担ってきたとの自負はありますが、実際の貢献はまだまだです。社会も、レスキューナウも、迫る災害に備え、引き続き災害情報の課題解決に尽力していかなければなりません。
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市川啓一〔株式会社レスキューナウ 最高顧問(創業者)〕

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