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ワンポイント・レスキュー

Vol.63 ■台風被害の危険性
毎年やってくる台風と多大な被害。大雨や風などが引き起こした被害からその注意点を確認しよう
■ 大雨による被害
  台風は通常大雨を伴い、河川の氾濫や家屋への浸水、道路や田畑の冠水、都市部でのライフライン被害などさまざまな被害をもたらす。日本列島に停滞前線があると、数日間で記録的な大雨となる。現在日本の都市は下水道や河川に早く雨水を流すような仕組みとなっており、ひとたび大雨が降ると、雨水がすぐに低地に集まってしまう。都市部ではなるべく風呂や洗濯による排水を控え、下水への水量を減らすようにしたい。

また、屋外キャンプなどのレクリエーション時の被害も起こす。1982年8月、黒部川で発生した台風10号による鉄砲水によって登山者7人が犠牲となった。台風ではないが、1999年8月の大雨で神奈川県にある玄倉川の中州でキャンプ中の一行のうち、避難勧告の発令後もとどまった18人が濁流にのみ込まれ、うち13人が死亡した。河川の増水は早く、的確な判断が生死を分ける。

2004/10/22 兵庫県但馬地域の様子
(田口幹也氏撮影)

 
■ 意外な落とし穴 地下
 

1999年6月の福岡市博多区の集中豪雨では、地下街にいた飲食店の女性店員が外の様子が分からず逃げ遅れて死亡した。駐車場の入口などから水が入り込み、「逃げられないかもしれない」と電話した直後に連絡が途絶えた。また、同年7月には東京・新宿区で低地の住宅地が冠水し、住宅の地下室の様子を見に行った男性が水が一杯になった地下室に閉じ込められ死亡した。

2000年9月には東海地方の集中豪雨で、地下鉄駅が浸水し、ライフラインに大きな被害が出た。

日本建築防災協会によれば、ひとたび浸水が始まり、扉の外側の方が水かさが早く上がり、内側より10〜20cm高くなったとき、外開きの扉は水圧により開くのが困難になる。
雨は川へ流れ込んだり、地中に染み込んでいくのが普通だが、都市ではコンクリートなどで覆われており下水道に流れ込む。その雨量が限界に達すると、道路などが冠水するだけでなく、地下にも流れ込んでくるのだ。

 

 
■ 風害
 

集中豪雨や土砂災害のほかに台風が起こす自然現象のひとつが強風だ。最大風速が秒速30m以上、最大瞬間風速は秒速50mを超えるなどし、家屋や電柱の倒壊、列車の転覆などを引き起こす。

1991年9月の台風19号は広島市で最大瞬間風速が秒速58.9m、輪島市で57.3m、青森市で53.9mを記録した。全国的に被害が出たが、中でも青森県では収穫前のりんごが大量に落ち、りんご農家は甚大な経済的被害となった。

強風は自動車の運転中であればトンネル出口で強風にあおれれたり、海に面した道路を走っているとき、ハンドルを取られ事故につながる危険がある。自動車だから安心していると、出水の状況によっては車内で水死という事態もあり得る。

 
■慎重に行動を
  最後に、天災に被害はつきものだが、気象予報の専門家は台風は慎重に対策をとれば人的被害は軽減できると指摘している。災害時は「自分は大丈夫」などの思い込みをせずに、最新情報を入手し慎重に行動して欲しい。

 

 
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