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みゃるの避難日記 三宅島から遠く離れて
三宅島・雄山の噴火で火砕流の被害にあった神着地区にあるペンション、SNAPPERSを (スナッパース)ご主人と経営されている、みゃること野田理恵(のだ りえ)さん。 ペンションが火砕流に直撃されるという予期せぬ災害にあって、その状況を冷静に インターネットで発信し続けたみゃるさんに、雄山での出来事を綴っていただきました。
   

6. なんで欠航なんだ?

 

 7月12日、さんざん遊び惚けて、「もうこれで、いくらでも働いてやる!」との決意新たに、三宅に帰るため、羽田に来た。風はナライ、天気もいい。
しばらく、さよならになる、東京の味をたくさん買い占めて、チェックインしようとすると、「天候調査」の文字が、電光掲示板にあった。

三宅に電話した。予報通り、風は弱いナライ、天気も良し。
電話を切ったあと、すぐにアナウンスが入った。
「欠航」だ。
 何言ってるんだ?なんで欠航なんだ?
 
払い戻しを受けにいったら、8人しかいなかった。たぶん、8人であっていると思う。客が少ないから、欠航したのか?
途方に暮れて、しばらく羽田のイスに座っていた。
三宅空港

船の時間まで、どこにも居場所がない。 しかも、ケーキやサンドイッチなどの困った荷物を抱えている。
空港内は、冷房が効いているけれど、こんな物、持って歩いたら、アッという間に腐ってしまう。
 
 意地で、座って時間を過ごした。
本当なら、今頃、三宅に着陸した頃だ。
バカにされたようで、悔しかった。
情けなくて、悲しくて・・・。
飛行機でしか持って帰ることが出来ない、おみやげをいっぱい買ってしまったことを考えると、ハイジャックしてやろうか、という気にさえなる。

 ようやく日が傾く頃、羽田から出た。
モノレール代だけで、1000円弱無駄にした。
こんな気分を味わうために・・・。 泥棒に追い銭とは、このことだ。
 
 竹芝につくと、知った顔が多かった。
観光客もかなりいた。船が混んでいることを考えると、よけいに気が重くなる。

 投げやりにベンチに座っていたら、坪田に住んでいる知り合いを見かけた。
しばらく、行き会ってなかったので、話しかけにいった。すると、飛行機の話になった。私は、悔しさがぶり返して、「今日のような日に飛行機が飛ばないなんて、さぼりだ!」と息巻いた。
すると、「いやぁ、坪田の方、見てないから。なんか、変なんだよ。
もうずーっと雄山が見えん。ずいぶん低いところまで、濃い霧が降りてる。
霧ってより、雲だな、ありゃ。」
 その話を聞いて、思い出した。
そう、そのとおりだ。
 6月はじめぐらいから、快晴の日でも、東側に変な雲が降りていた。
 山が全く見えないくらい、濃い雲。それがずっと続いていた。
 利八屋のおばあちゃんに聞いたことがある。
「噴火の時には、雄山に黒い、真っ黒い雲がかかる。突然雷が鳴ったり、昼なのに真っ暗になったりする。そういうのが1月も続いたら、噴火するんだよ。」
 
 愕然とした。真っ黒ではないけれど、ちょっと変な雲。
1ヶ月ぐらい前から、気がついていた。空港前あたりで、雄山が見えなくなっていたことが、噴火の前兆だったのか?

 そういえば、GWにダイビングポイントに入れる榊に、今年はアオリイカが産卵しない。ダイビングの見せ場がなくて困っている。
何となく高めキープが続いていた海水温。どれもこれも、今となっては、前触れだったように思えてきた。

今日飛行機が欠航したのは、坪田側の雲のせいらしい。視界不良というヤツだ。

でも、噴火、したんでしょ?8日の日に。
今日、12日だよ。4日も経った。それなのに、まだ雲が残っているの・・・?

 

(野田理恵)

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