rescuenow.net   ホームへ
みゃるの避難日記 三宅島から遠く離れて

3-2.大山鳴動しないで、人の子100万匹。

 


同じ島の人間で、一方は不便な避難生活をしていて、一方は島外者を泊める仕事に大忙し。なんか、変だよね。
同じ忙しくするのなら、島の仲間のために忙しくしたいんだけど。
どうして、こうなっちゃった?災害地って、どこも、こうなんだろうか?
 確かに、報道してくれる人がいないと、外に伝わらないから、それはそれで必要なんだけど。島の人が、体育館などで不自由な寝泊まりしているときに、島外から来た人が、民宿やホテルに泊まっているってのは、どうなんだろう?
いやいや、お客様に疑問を持っちゃいけないですね。
ありがたく思わなければ・・・。予約、全部消えちゃったんだし。

でもね、店に行くと、やっぱり・・・。
私は、お客さん用の買い物を大量にしている。
その横には、避難所から買い物に来ている人がいる。
これでいいのだろうか。
 避難所では、水が思うように使えないらしく、買ったトマトやキュウリを、「洗ってくれ」と言っている。
新鮮な野菜や果物、冷たい物が食べたいのだろう。

鮮魚等はまだ豊富だった

食事が、どんな物がでているのかはわからないが、出来合のおかずやパン、お弁当なども皆買っている。ならば、せめて私は、避難所の人達が、避難所では使いようがない食材を選んで買うことにしよう。
 でも、相手が、同じ理由の民宿の場合は、容赦なし。
安くて良い物は、譲らない。待った無しの仕入れバトルである。
利八屋さんに通っている回数が物をいう。負けてなるものか。
いつ東京からの輸送が止まるか、わからない。
それでも、いるお客さんには食べさせなければならない。しかも3食。
10人いても1日30食、30人いる今なら1日90食だ。
それに、夜食や、宿泊者以外の弁当もある。
買い物は、実は戦いなのだ。
 避難所にいる人も、昼間、買い物に来てもいいのなら、昼間の間だけでも、家に来てくれればいいのに。避難所にいるはずの知人の顔が浮かぶ。
だいたい、避難所で、どんな風に過ごしているのか。
気になるが、まさか、見に行くわけにもいかない。
島内にある温泉は全部避難地域になってしまった。
みんな、お風呂に入りたいだろうに・・・。
 家の周りが、静かな夏の日々だが、一歩都道に出ると、ものすごい。
取材の車だろう、ものすごいスピードで走り回っている。
東京の人の運転はすぐにわかる。島の道路がいいもんだから、
高速道路と勘違いしてしまうのだろう。
脇は、ばあちゃんが住んでいる民家だって事、知っていたら、ああいう運転はできないはず。
 しっかし、どこの家でも、ワゴン車は働いている。
島中の車がレンタカー状態だ。かく言う家の車も、全台フル稼働だ。
 それに時々、自衛隊の人を見かける。避難所にはたくさんいるらしいのだが、普通の所では、ラッキーでないと会えない。
店は、島の人とマスコミの人で、ごった返している。島の一部の地域に人が全部集められているので、真夏の観光客が多い時期の何倍も人がいる気がする。

家でも、一部マスコミは帰ったが、帰ったあとに空いた分は、残ったテレビ局のスタッフの追加で、すぐにうまった。
山は静かなのに、人の騒ぎと動きがすごすぎる。
沖には、なにやら物騒にも見える大きな船3隻。
空には、旋回するヘリコプター。アドレナリン大放出という感じ。
もう、これ以上、大騒ぎのしようがないだろう。
サタドー岬の上をヘリが飛び行く


 

 
 
(野田理恵)
  back index  

 

閉じる
 
rescuenow.net:Copyright (c) rescuenow.net Inc. お問い合わせ プライバシーについて