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三宅島・雄山の噴火で火砕流の被害にあった神着地区にあるペンション、SNAPPERSを (スナッパース)ご主人と経営されている、みゃること野田理恵(のだ りえ)さん。 ペンションが火砕流に直撃されるという予期せぬ災害にあって、その状況を冷静に インターネットで発信し続けたみゃるさんに、雄山での出来事を綴っていただきます。
   

21-1 ふるさと味覚館

 
昨日、こちら側が避難解除になったばかりというのに、阿古では、今朝また、かなりの降灰があったらしい。
阿古に灰が降るならば、東風なのだろうか?
天気図を見ても、西の海上には、低気圧はないように見える。
風はあまり関係ないのかな?

 阿古の様子が気になるのは、先日建て前が終わったばかりの家の人達と何より、主人が世話になっている親方の家があるから。
主人は、家にいても落ち着かないようす。

 三宅島は小さな島だけど、北東にある我が家からは、西側の様子は見えない。

いや、西側の様子どころか、我が家からは、我が家に関係する以外の人工建造物は一切見えないのである。時折、沖に船が見えることもあるけれど。

電柱も、我が家が建つにあたって、設置されたもの。
近くに民家がないわけではないが、生い茂る緑で何も見えない。

 次の避難に備えて、避難カーの改善や、持っていく物をもう一度考えるなどして、気を紛らわせていたら、念が通じたのか、親方から電話があった。
「手伝いにこい!」かと思ったら、「お昼ご飯を食べに来い!」だった。
家には、昨日までの避難のせいもあり、食材があまりなかったので、申し訳ないと思いつつ、うれしかった。

阿古までの道のりは・・・坪田まわりで行くのだが、目が降灰に慣れてしまったせいか、さほどすごいとは感じなかった。
が、富賀神社を過ぎたあたりから、少し様子が変わった。
なぜ、降灰は、まるで境界線をつくるように、はっきり量の違いがあるのだろう?
よりによって、親方の家のあたりが一番ひどいように見えた。
どうしても降るのなら、人のいない所にたくさん降ればいいのに。

阿古本屋の角を曲がると、畑の垣にしている腰の高さぐらいの竹竿に、ゴム手袋をさして干してある所がある。どうかするとそれは、宙をつかもうとする動きの腕に見える。
夕方に通るときなど、薄暗がりで車のライトに浮かび上がると結構びっくりするのだが、今日は、それも少々灰をかぶっていた。
そして、それはそれで、びっくりしてしまって、学習能力ないなぁ、と思った。

恥ずかしいのと、なんか悔しいので、びっくりしたことは主人には言わない。

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(野田理恵)

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