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車で行ける三池の入り口まで行き、Uターンして阿古に戻ってきた。
阿古のキャンプ場で海を眺めた。雨はもう上がっていた。
避難所の体育館に戻ると、なにやら、騒ぎが持ち上がっていた。
体育館は地区ごとに集まっているのだが、とある地区で、地区自治会に入っていない住民の、あげつらいをしているようだった。
地区自治会というのは、冠婚葬祭、特に葬の際には、皆で働く。
だが、その地区に住んでいても、自治会に入らない場合もある。
たとえば、我が家のように、季節商売の場合、オンシーズン中には、手伝いが全く出来ない場合がある。
その事を考えたとき、自治会に入ることを躊躇う事があった。
「手伝えない場合、どうなるのだろうか。
かえって迷惑になるのではないか。」ということに悩んだ。
我が家の場合も、何年か悩み続けたものの、晴れて、今年から入れてもらったばかりだった。
その小さな騒ぎは、「自治会に入っていないもんが、避難所に来るな。
避難所の飯も食う資格はない。」という発言が発端になったらしい。
どう考えても、これは間違っている。
自治会と、避難は、なんの関係もない。
食事だって、その地区の自治会費から出ているわけではないだろう。
しかし、その地区は、今まで、避難を、何度も何度も繰り返してきた地区だった。精神的な疲労が重なっているのか、誰も、その非人道的な過ちを正す者はいなかった。
他の地区では、口を挟むことができず、ヒソヒソと非難するだけに止まった。
いずれ、避難所内での諍いは起こるものだとは思っていたが、諍いの種が、こんなに低レベルで、なおかつ、誰も正す者がいないことに落胆した。それなら自分がやれば、とは、いかない。
その地区の中の人間で、自らの悪を正すことができなければ、やっていることが人間として最低であることに気がつかなければ、この先同じ事を繰り返すだけだから。
次の避難の時も、他の地区が一緒に避難しているとは限らない。
逃げるようだが、その場限りになってしまう、正論を吐けば、今後その地区だけが避難になった際、いじめは、もっと陰湿化する。
夜、今日の夕飯は、ハンバーグのり弁。
昨日の夕飯から、更にパワーアップした感がある。
心のザラつきがとれない。
この後、あんな事が続発するようになるのだろうか?
言われた方は、この夜をどんな気持ちで過ごしているのだろうか。
出て行けと言った方は、今頃、したり顔で、体育館で過ごしているのであろうか。
軽い気持ちで言ってしまったことを、後悔していてくれたら、と願った。
時に、地区の結び付きの強さは、悪事の自浄作用を妨げる。
人間は弱い。本当に弱い。
自分の住む地域で生き続けていくことを考えたとき、許されざる悪に同調する。
弱さ故、自分では、どうすることもできない。
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