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噴煙は高い、が、家に降灰はなかった。
猫の準備はできていたが、人の方の準備があまりできていなかった。
とにかく、日差しが強かった。天気予報で、雨は降りそうにない。
車に日よけが必要だった。カーテン代わりになる、色の濃いバスタオルと、ガムテープをありったけ出す。
思いつく物を積んだあと、様子を気にしながら、風呂に入る。
このあと、何日風呂には入れるかわからない。いっそ、漂白剤を浴びたい。
無線放送2時間後、もうまずいだろうと思い、避難所の三宅中学に向かった。
駐車場は炎天下だった。しまった。日陰など、微塵もない。
車内の温度はすぐに上がる。これでは、体育館の方には行けなかった。
体育館の方で、避難したむね登録し、駐車場に戻ってきた。
予想に反して、人が少ない。車は、ぽつぽつ、まだまだくる。
こんな事なら、もう少し粘っても、全然大丈夫だった。
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「噴出物でガラスが割れた車」
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島下の友人が到着した。
車の電源に直接携帯がつながっている。なんだか、かっこいい。
でも車は、降灰で真っ黒。
島下から来た車は、その汚れっぷりで一目瞭然だ。
駐車場への坂を上ってくると、「よく来たねー!!」とねぎらいたくなる。
歯医者さん夫婦到着。犬も一緒。
4月に来たばかりの歯医者さん、大変だろう。
奥さんの方は、少し怯えている。
でも、旦那さんの方は、余裕があるので、大丈夫そう。
駐車場から、雄山が見える。
青い空に真っ白な噴煙。なんて美しいのだろう。なんて力強いのだろう。
雲と見分けがつかないときもあるが、またすぐに、噴く。
まるで、生きていることを謳歌しているように。
たまに、灰色になると、ちょっと心配だけど。
灼熱の駐車場に停まった、誰かの4WDのリアウインドウに、誰かが落書き。
噴煙を上げる雄山の漫画が描いてあって、「大ふんか〜!」。
おいおい。ヘナヘナと力が抜けてしまった。
こういうの、テレビには絶対映せないんだろうなぁ。
車にいなくてはならないので、時間つぶしに、ラジオをかける。
災害時にはラジオって、誰が言ったんだろう?
なんの意味もないおしゃべりばかりしか聞こえない。
災害地にラジオ局がないと、意味ないや。
猫たちは、キャリィから出てこようとしなかった。
無理に引っ張り出そうとしても、ダメだった。
グッタリしている風でもないので、放っておくことにする。
暑いせいなのか、眠ってしまった。
姿勢にかなり無理があるのに、2時間熟睡。
目が冷めたら、配給のおにぎりがあった。これ、たぶんツチヤのだ。
鮭と梅干し。なんか、うれしい。青空と山を見ながら、おにぎり。
子供の頃の、夏休みの家族旅行のよう。これで、海も見えれば完璧なんだけど。
夜になったら、1人は体育館で寝て、1人は車内の温度の調整をしながら、
車で寝よう。しかし、相当歩かないと、トイレがないのが問題。
夜間、移動するためには懐中電灯がいる。今度から積んでおこう。
14時過ぎ頃から、どうも噴煙がショボくなる。
絶大な覚悟と裏腹に、16時、我が家の地区は、避難解除になった。
特にひどい降灰で真っ黒な車だけを残して、車がどんどん駐車場から出ていく。
どこかしら、誇らしげで、ダイハード2の最後の場面、飛行機がどんどん滑走路に降りてくる場面に似ている。
買い物がてら、島の反対側に行ったり寄り道をした後戻ると、島下の友人達が、待っていた。
今回も、やはり島下は、避難解除にならなかったのだ。
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