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みゃるの避難日記 三宅島から遠く離れて
三宅島・雄山の噴火で火砕流の被害にあった神着地区にあるペンション、SNAPPERSを (スナッパース)ご主人と経営されている、みゃること野田理恵(のだ りえ)さん。 ペンションが火砕流に直撃されるという予期せぬ災害にあって、その状況を冷静に インターネットで発信し続けたみゃるさんに、雄山での出来事を綴っていただきます。
   

14. 震度6弱

 


その時、私は、家にひとりでいて、夜なのに、厨房のガス台をフル回転させていた。

なんとなく夕飯を食べずにいて、食べなくていいや、と思ったけれど、突然すごく空腹を感じたので、乾麺でも茹でようかと、ひとつは、大きなガス台に大きな鍋を。あとは、冷蔵庫に入れてあったおかず類の火入れ。

揺れというより、遠心力をかけられたような・・・。
ちょうど、水を張った洗面器を両手で持って、ゆっくり水を回す、その中に浮かべられたよう。

揺れている間、「ガスの火は止めなきゃ・・・いけないかな?大丈夫かな?」と、ガスの火と、乗っている鍋を眺めていた。
ゆっくりゆっくり、鍋が手前にずれてくる。
鍋がひっくり返ったら、その中の水で、ガスの火が消えるだろう。
ご家庭用のガス台ではないので、火が止まってもガスは止まらない。
そうなったら、ガス漏れだな・・・。

火がついていない隣のガス台の、空の両手鍋のふたは、ずれて落ちた。

物が揺れるというよりは、空間が歪んだような感じ。

大きな地震だったかもしれないと思い、あるいは、地震ではなく、噴火なのかもしれないと思い、窓の外を見ながらテレビをつける。
どこでもニュースにはなっていない。気のせいって事はないと思うのだけど。
雄山の方の空も何も変わっていない。

三宅島の地図


しばらくして、ニュースが出た。
「阿古 震度6弱」
おおー。新記録だ。
しかし、震度6って、こんなもんなのか?
揺れ方は、かなり変だったけれど・・・。

翌朝になって、昨日の地震、阿古の方では、相当ひどく、被害もたくさん出たことを知った。
家では、棚の食器さえ割れなかったので、ピンとこない。
1カ所、客間の、掛け時計が落ちていたけれど、地震で落ちたのか、不明・・・。

そうしたら、こんな話を聞いた。
「阿古では震度6でも、神着は4ぐらいだった可能性がある。」

なんだか中学のときだかの物理の時間を思い出した。
そうか、島といっても震源地の位置とか、土質とかで、こんなに近いところでも、大きな差が出るのか。
それだけ、この島の土中には、地震波を変えてしまうほどの、様々な物質があるのかもしれない。          



 

(野田理恵)

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