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さて、どうしよう。とりあえず、夕飯の片づけはしてしまおう。 お客さんには、荷物をまとめてもらう。で、終わってしまった。どうしよう。 うーーん。まぁ、水でもくむか。
ということで、家中にある水が入りそうな容器を集め、水をくむ。 そのころ電話。某テレビ局から、ネットを使って写真を送って欲しいとのこと。 「写真って言ったって・・・。」
外も雄山も、ふだんと何も変わらない。静かな夜。 「じゃ、しょうがないから、水くんでる写真でも撮ろう。」 お客さんにも参加してもらって、撮影。どうしたって顔が笑ってしまう。
何枚かを送った。「テレビに映るって。」「ひゃー。家族に電話しよ。」 テレビでは、阿古の避難が。続いて伊ヶ谷の避難が。 テレビの放送が、終わって、一呼吸すると村の防災無線が同じ情報を流す。
だから、防災無線はうるさいだけ。その音で、テレビの新しい情報が 聞き取れなくなりそうでイライラする。 送った写真が画面に映った。「これが今の三宅の映像です。」って、それちがいまんがな。家の敷地から一歩も出ていないよ。
しかし、その直後から、ものすごい量の電話。 キャッチホンにしていたので、切る間がない。 ちょっと待て、災害地には電話をかけるな、って、いつも言われているじゃん。 それに、さほどつきあいのない人もけっこういる。なんなんだ?
電話で、マスコミから、「デジカメ写真を」との依頼が殺到。 でも、都道から離れた1軒屋の家で写真を撮っても仕方ない。 さっきの写真だって、没になったはずの、私の写真なんか使っちゃったから、
お見舞いの電話も、笑っちゃっている人が多い。 これ以上、そんなのばっかり送ったら、ふざけてると思われてしまう。 こんな夜に出かけるのを渋る気持ちはわかるが、夫に「行け!」と指令。
水もくみ終わった。家の方は私が何とかする。というか、もう、する事がない。 そうだ、もしかしたら、ここも避難するかもしれないから、冷蔵庫にあるメロンを食べてしまおう。夫はメロンを一気食いして避難所へ出発。
私はお客さんと、同じ事しか言わなくなったテレビを眺めながら優雅にいただいた。
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