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■三宅島一時帰宅実施(2001.9.17〜)
 
一時帰宅に関する資料 抜粋(東京都知事本部報道課) 

三宅島島民一時帰宅、17日夜から出発 

 

 

■一時帰宅を振り返って(伊豆地区岩田さんから)

 
※一時帰宅第1陣で家に戻った岩田さんから、一時帰宅を振り返って感じたことを書いて頂きました。
 
とにかく一度でもいいから帰りたい・・・

「島に上陸したい」と思い続け、「物など持ってこられなくてもとにかく一度見て、気持ちの踏ん切りをつけたい。」と思ってきました。

でも、実際に一時帰宅が実現するとわかってからは、「何を持ってくるか」、「どうしたらいいか」、そればかりを考えていました。

そんな中、昨日(9/18)、一時帰宅してきました。
この1年、とにかく島を見てみたい、見れば自分の中でなにかけじめがつくのではないか、と思い続けていましたが、実際に行ってみると、もっと複雑な思いがたくさん出てきてしまいました。

三宅島についたときは、「1年ぶりの感慨」というより、「ちょっと上京して帰ってきた」ときと同じような感覚でした。

班ごとにバスに乗り込み、念願の自宅へ。
自宅周辺は、出てくる前、あれほど灰取りをしてもなくならなかった灰が、ほとんどなくなっていました。
灰を詰めた土嚢袋の上にたまった灰が固まって残っていた程度でした。

住宅の2階に上がる階段は、いつもだと夏は毎日掃かないと、カメムシなどでいっぱいなので、どんな状態だろうと心配していましたが、灰がうっすらたまっているだけで虫はほとんどいませんでした。

カギはすんなり開けることができました。
ものすごくかび臭くて、息ができないほど。持参のマスクをつけ、家の中へ。

床が一面白く、かびていました。
得体の知れない虫が大量にいるのではないか、とか、ねずみが飛び掛ってきたらどうしよう、と心配していましたが、うちの住宅ではそういうことはありませんでした。

まずは軍手をつけて雨戸を開けて、風を入れ、作業開始。
家についても、やっぱり、「1年ぶりの我が家」というより、「1週間くらい留守にしていた家」に戻ってきたような、ここを離れてから1年もたったなんて信じられない気持ちでした。

いざとなると何から手をつけたらよいのかうろうろしてしまい、まずはビデオをまわしたり、写真を撮ったりして、それから荷造りを始めました。
押入れの中やたんすの中は、もっとものすごい状態ではないかと思っていましたが、意外なほどカビは生えていませんでした。部屋の中はこんなにすごいのに、不思議です。

「持ってくるものリスト」を見ながら、床に敷いたゴミ袋の上に、物を並べていき、順番にかばんに詰めて・・・。
持参したかばんにぎゅうぎゅうに詰め、夫のスーツなども、丸めてとにかく詰め込み詰め込み・・・。
2個いっぺんには運べないので、1個ずつコンテナまで運ぶことにしましたが、階段を下りて、10歩くらい歩いたところで、カートがあるのでは、ということに気づき、戻ってみると、ありました。
カートで、都道のコンテナのところまで持っていったのですが、都道までの道のりの長かったこと。
うちなどは、まだ、近いほうだと思うのですが、それでも息は上がり、やっとのことで持っていきました。

残りの荷造りをして、うろうろしているうちに、「あと30分なので作業終了してください」と言われて、あっという間に終わってしまいました。

最初は時間がわりとあるような気がして、少し掃除をしたり、思い出の品物を見たりしてしまったのですが、最後はあたふたするばかりでした。バルサンを焚くのを忘れて家を出そうになり、同じ住宅の人に、「バルサン焚いた?」と言われて戻って焚いて。息を切らせながらバスに乗り込みました。

一段落したら、外に出て、ビデオや写真を撮ろう、とか、明日葉を摘んで持って帰ろう、とか思っていたのですが、そんな余裕もなく、あっという間に終わってしまいました。

船に乗り込み、また三宅島を離れなくてはならない不自然さを強く感じました。気持ちのけじめがつくなどというよりも、ますます、混沌とした考えに陥ってしまいそうです。
天候に恵まれ、新島、神津島、利島も見え、三本岳もくっきりと見ることができ、毎日当たり前に見ていた景色をまた見ることができるのはいつになるのだろう・・・。
三宅で生まれ育ったわけでもない私がこんなにせつないのだから、島で生まれ育った方や、島に家がある方々の気持ちはどんなだろう、と思います。

さきほど、送った荷物が届きました。
梅干の汁がこぼれて、かばんの下から漏れてしまっていました。
#梅干なんか送るから・・・。

台風17号の影響で、今夜(9/19)出発予定の神着地区の一時帰宅は10月1日に延期になってしまいました。
この日を心待ちにして、また、先陣が帰宅しているのを見ているだけに延期はつらいと思います。
早く今回の一時帰宅が、無事に終了することを願っています。

 
今回の一時帰宅で各地区、家によって被害の状況の差は大きく、被害の大きかった方の心痛とともに、あまり損傷のない家に住むことができず、避難生活を続けなければならない方も、みんな精神的に追い詰められているのではないかということを感じました。(レスキューナウ・山本)
 
(伊豆地区・岩田さん)
 
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