| Q1 |
三宅島の噴火は地下のマグマの変動で起こっているのでしょうか。そしていつ頃噴火は、やむ(止まる)と予想されますか? |
| A |
大元の原因がマグマであることは間違いありません。現在火口から大量 に出ている 有毒ガスも、大部分はマグマから放出されたものと考えられています。
噴火がいつ終わるのか、今のところ明確に見とおす材料がありません。 |
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| Q2 |
第1回の島民集会でも疑問として出したことですが、いまだに避難生活を余儀なくされ、島に戻れない状況にも関わらず、生命・身体にかかわる火山活動が発生した場合に発表される緊急火山情報がでないのですか? |
| A |
現在は大規模な噴火の可能性はほとんどありませんが、火山ガスで被災する可能性はあります。こんなときにどんな情報を出すべきか、判断するのは難しいことです。
よほど運が悪くなければ、生命が脅かされることはないでしょうから、緊急火山情報にはならないでしょう。
そもそも、緊急情報か臨時情報かの区分で、火山の状態を十分に表現し、それを重視して防災対応をとるという仕組みには、無理があります。
火山情報の内容や出し方 について、改善が必要です。 |
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| Q3 |
今後の三宅島について、シナリオの一つとして、もう一度大きな爆発があった後に収束に向かうという見方もあるようですが、そのへんはどうなっていると考えられるのでしょうか?井田先生の見解をお聞きしたいです。 |
| A |
大きな爆発が起こると予測する根拠はほとんどありません。
このままの状態で終息 に向かったり、多少の小爆発を繰り返しながら終息に向かう可能性の方が大きいように思えます。
しかし、いずれの可能性にも強い根拠はありません。 |
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| Q4 |
今現在、島内で作業をしている方々は100%安全だといえるのでしょうか?また火山ガスを吸っている状況で、もし今後なにかあったとき、後遺症等が残る可能性はあるのでしょうか?一時帰島はできないと言われながら、島内作業の話を耳にしてどうも納得ができないのです。
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| A |
必要に応じてガス・マスクをつけるなど、十分な対策を取れば、作業をされている方も安全です。
ガスを吸った直後は何でもなかったのに、後で後遺症が出ることがあるのかどうか、今知識を持ち合わせていません。 |
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| Q5 |
薩摩硫黄島と言う、人口150人程度の島で、三宅島同様噴煙が上がっている島があると聞きましたが、ここは島の名前からしても、火山ガスが出ていそうな島ですが、果 たして出ているのですか?出てるとしたら、どれくらいの程度なのかを知りたいです。また、最近活動の始まった島がありますが、テレビで見る限り非常に似ているように感じるのですが、ここはいかがでしょうか? |
| A |
薩摩硫黄島からは火山ガスが確かに出ていますが、その量 が計測されているかどうか、今情報を持ち合わせていません。最近活動が始まった島とは、諏訪瀬島のことでしょうか?ここでも噴煙は出ていますし、その形状は三宅島のものと似ているように見えるかもしれません。しかし、火山ガス中の有毒ガスの量 は、三宅島よりはるかに少ないことは確かです。 |
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| Q6 |
世界にも類を見ない火山活動とお聞きしますが、世界の火山学者は注目しているのでしょうか?注目しているとすれば、世界の火山学者の意見と言うものは出ているのでしょうか? |
| A |
世界の火山学者が注目しているのは確かですが、彼らがどんな意見をもっているか、積極的に聞く努力を怠っていました。確かに彼らの意見は参考になると思いますので、機会を見て、意見を集めるように努めましょう。 |
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| Q7 |
全島避難から8ヶ月、三宅島の噴火は会長さんはじめ日本の権威ある、先生方から見て、現在の科学から
1=なぜ大量のガスが出続けるのか。
2=終息の見通しはないのか。
3=このあと大きな噴火はあるのか。
以上、3点について教えてください。 |
| A |
こんなに大量のガスが、しかもこんなに長期間出た経験は、世界中の火山を見てもありません。だから、それが何故起こるのか、確信のもてる答えは誰も持っておらず、学者の間で議論が必要な段階です。私自身も自説をもっており、6月に開かれる学会で話して、批判を受けたいと思っています。
議論が進めば、次第に真相に近い考えが定着していくと思います。
終息の見とおし、大きな噴火の可能性についても同様です。未経験な現象について、すぐに理解ができて、予測が下せるほど、現在の火山学の基盤は強くありません。 |
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| Q8 |
このまま先が見えない状態が続くことは避難者のうち特に身寄りのない高齢者には大変厳しいものがあります。村では現在、住民説明会を行っています。
「ガスが出ているので一時帰島はできません」といっています。
私はこのことについては理解できず、しかし前記、私の近くにいる高齢者は相当考え込んでいるものもいます。
質問7に対し、解らないのであれば
「○年間。または○ヶ月三宅島は帰島できません。しかし、この間に噴火の状況が変われば、その時点で判断します。」
等など、行政は判断できませんから先生方が決めて、発表すれば住民も落ち着くと思いますが。先生の考え方はいかがでしょうか。 |
| A |
この点に関して、火山学が島民の皆さんの期待に答えられないことを、大変申し訳 なく思っています。
しかし、今ははっきりしたことが言えなくとも、見とおす材料が 少しずつ増えていく可能性も少なくありません。
今のように有毒ガスが出ることだけが問題ならそれを人工的に除去することはできないものか。
そんなことを考えたり、仲間と話したりすることもあります。本当に活動が長期化するのだったら、その可能性も検討に値するかもしれません。 |
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| Q9 |
火口の温度に、場所によってばらつきがあるのはなぜですか? |
| A |
火口の温度を高める原因は、高温の火山ガスが噴出することです。火山ガスの温度は一様ではなく、多量 に出ている部分、中心に近い部分は、温度が高くなる傾向があります。地面の温度はガスにどれだけさらされているかで決まります。このようなことが原因で、例えば赤外温度計で温度分布を見ると、ばらつきが見られます。 |
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| Q10 |
火山性微動が発生しているのは何故ですか? |
| A |
三宅島の火山性微動についていえば、原因にふたつの可能性が提案されています。
ひとつは、火山ガスが通路を通りぬけるときに、振動を起こす可能性です。笛を吹いたり、風で電線がうなる現象を思い浮かべて下さい。
もうひとつは、地下水が暖められることによるものです。やかんのお湯が沸騰するのと似た現象です。
三宅島でどちらが起きているのか、もう少し推移を見ないと判断できません。 |
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| Q11 |
地殻変動の収縮が小さくなったのは何故ですか? |
| A |
最近何人かの学者が、収縮はマグマだまりから火山ガスが抜けるためであると提案し、それに賛成する人も増えてきました。もしそれが正しいとすると、収縮が小さくなったのは、火山ガスの放出が小さくなってきていることを意味し、我々にはいい知らせになります。 |
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| Q12 |
雄山山頂の陥没した穴についてなのですが、あの体積と言うか容量 が噴出した噴出体積と一致するものなのか、或いは噴出しようとして移動して退去?していったマグマの量 なのか?噴火前の八丁平の光景を思い出すと信じられないような変貌で疑問がわきます。 |
| A |
陥没した容積4億立米は、噴出量1千万立米よりずっと大きいので、陥没した物質は大部分地下にあるわけです。
おそらく、去年の6月末から島の西方にマグマが抜け出し、それを埋め合わせるように陥没が起きたのでしょう。 |
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| Q13 |
前回、前々回と過去の噴出物量等が噴火のエネルギーの比較と言うような事にはならないのでしょうか。 |
| A |
噴出量は、1962年の噴火も、1983年の噴火も、大体1千万立米で、2000年に山頂から噴出した量 とほとんど変わりません。
ただし、前2回の噴火は、山腹の割れ目から出たマグマ起源の溶岩やスコリアだったのに対し、今回は古い岩石のかけらが主体でした。それに加えて、今回は山腹にずっと多量 のマグマが移動したと考えられ、恐らくエネルギーもずっと大きかったと推定されます。 |
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| Q14 |
噴火発生間隔とエネルギーの蓄積される量 と時間の因果関係はあるのでしょうか? |
| A |
地下深部からは、マグマだまりに一定に近い割合でマグマが供給されると考えられ ているので、噴火の発生間隔が長くなれば、蓄積されるエネルギーは大きくなるはずです。しかし、それを実証的に示すデータはなかなか得られません。蓄積される量 が 全て次の噴火で開放されない可能性もあります。 |
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| Q15 |
八月の災害発生状況の中で、現地にいた者として一番疑問に思うのは、6月のときの対応と8月のときの対応の違いの差です。緊急火山情報と臨時火山情報の間にそれほどの違いはないと、井田先生は12月3日に述べられました。しかし、たぶん行政上のマニュアルとしては緊急火山情報と臨時火山情報とでは対応が違うようになっていると思います。今回の事件を経験して、その後、その問題で行政サイドと話し合ったことはありますか。私としては、行政の対応が予知連の見解待ちというのに納得できませんが、その問題は、今日に至っていまだに続いているように思えるのですが。 |
| A |
複雑な火山の状況を、緊急火山情報と臨時火山情報の差で表現するのは無理であり、その差に基づいて行政対応をするのは好ましくないことだと私は考えます。ま た、昨年の状況の中で、東京都がそれを重視したとも思っていません。この問題をいじくりまわすより、情報伝達を抜本的に改善することを考えたいと思います。 |
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| Q16 |
三宅島の火山ガスに成分の変化が起きているとの話をきくのですが、そういう事実はありますか。 |
| A |
私の知る限り、その事実はありません。 |
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| Q17 |
率直にみて、いま避難している三宅島の人々が、島に戻って再び島で暮らせるようになると思えますか。住民はそのことを希望に思っていていいのでしょうか?もし、それが難しいというデータを得たときに、そのことはそのままの形で発表できるのでしょうか。私自身は先の26年説のようなものが発表されても、それが根拠のあるものなら、きちんと発表されるべきものと考えています。 |
| A |
火山ガスの影響は、動植物にも及んでおり、環境が悪化していることは確かです。 しかし、多くの火山で経験しているように、活動が終われば環境は好転すると期待さます。
次に、私たちがどのようなデータや結論を得たにしても、それを隠すことはありま せん。
情報にどう対応するかは、島民の皆さんや行政が決めることです。
26年説を予知連絡会が発表しなかったのは、社会的な影響を恐れたためではありません。科学的に見て、根拠が薄いと判断したためです。
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