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2002年、ワールドカップを楽しむために!

2002年韓日ワールドカップ決勝戦が開催された横浜市に在住している熱狂的サッカーファン大山さんの、サッカーコラム。

■2002.4.15 Vol.2
フーリガンとは?(その1)

「フーリガン」。
今現在,日本において一番認知されている単語であり,また同時に,一番誤解されている理解されていない単語ではないだろうか。多少なりともサッカーに興味があれば,「フーリガン」という単語をほとんどの人が知っているはずである。しかし,そのほとんどの人は,「イングランドサポーター=フーリガン」という偏見に満ちたイメージを持っているのではないだろうか。
今回は,果たしてフーリガンとは何なのか、という点について考えてみたい。

フーリガン(hooligan)と言う単語は本来,「ならず者,不良」を意味する。しかし,サッカーのスタジアムや周辺で徒党を組んで暴動を起こしたり,扇動したりする過激なファンを指して使われるようになった。語源は,19世紀末にロンドン周辺で暴れた不良グループの、リーダーだった一家の姓「フールハン」がなまったものではないかと考えられている。

イングランドにおいてフーリガンが世間一般に認知されたのは,1970年代のことである。
当時イングランドは,黄金の60年代(注1)からまさに転落しようとしていた。景気が極端に悪かったことも,フーリガンが生まれた一因である。また,テレビ中継(BBC放送 “マッチ・オブ・ザ・ディ”)(*注2)が始まったことにより,人々がフーリガンという存在に影響されるようになった。
フーリガン=クラブへの忠誠という構造が成り立っていたこともフーリガンという土壌が成長した原因である。海外旅行がまだ一般的ではなく,手軽に行けるような時代ではなかったため、海外で暴れるというよりも,国内で問題を起こすことが多かった。職にあぶれた失業者(主に低所得層労働者)たちが日頃のうっぷんを晴らすため,サッカーの試合で相手チー ムのサポーターと乱闘を繰り返してきたのは,主に国内での話である。 (当時は自分も,Away(敵地)に応援に行くことなど,考えたこともなかった。)

このようにイングランドサッカー界の低迷,フーリガンの横行により当時の観客動員数は減少する一方であった。その後,80年代になると,サッチャー政権(*注3)が誕生し,彼らの暴走にさらなる拍車がかかったのである。

(*注1)
66年地元開催のワールドカップで優勝。68年ヨーロピアンカップ(現チャンピオンズリーグ)でマンチェスター・ユナイテッドが優勝。
(*注2)
世界で最も有名なサッカー番組。 土曜日には,プレミアリーグのハイライトを放送している。
(*注3)
マーガレット・サッチャー、 1979年より1990年まで首相を勤める。「鉄の女」と呼ばれた。

(大山 隆太)
1966年、第8回ワールドカップイングランド大会のロゴ
(英)プレミアリーグ主要3チームの入場観客数 詳細図≫

IECPコロキウムのご案内

当コラムの執筆者(大山氏)が、「フーリガンとは何か?」をテーマに講演を行いました。


 
 
 

大山 隆太(おおやまりゅうた)

2002年韓日ワールドカップ決勝戦が開催された街、横浜に在住。幼少期をロンドンで過ごし、イングランドフットボール(トッテナム・ホットスパー)のサポーターとなる。現在もシーズンチケットを保有し、シーズンに3、4回は渡英し、現地で試合を観戦する熱狂的フットボールファン。Football is my lifeを地でいく、フーリガンと紙一重の筆者が、サッカーコラムを執筆する。
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