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04/09/09 (木) 19:17 更新
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食中毒の防ぎ方
現在九州の保健所で食品衛生監視員をなさっている西村雅宏さんにご協力いただき、ご自身が発信しているメールマガジン「食中毒の防ぎ方」を当コンテンツでも連載しています。
■食中毒の防ぎ方 vol.11
「サルモネラ菌食中毒大発生の予感」

  食品衛生コンサルタントの西村雅宏です。

 食中毒関係の事件をウオッチして、新聞社のHPから月別、病因物質別に記録を取ってみました。(病因物質の記載の無い事件も多い)
          5月 6月 7月 8月
食中毒事件数   36 36 41 109
腸炎ビブリオ菌   0 0 4 28
サルモネラ菌   3 4 8 7
黄色ブドウ球菌     0 0 1 6
ノロウイルス   9 4 3 1
カンピロバクター 4 4 0 2
ウエルシュ    1 0 0 1
病原性大腸菌O157 0 1 1 4

「7月後半から腸炎ビブリオ菌による食中毒が増えてきました。残暑厳しい9月も例年多発しますので注意が必要です。さらに、9月、10月は卵によるサルモネラ食中毒事件が多発しますので、厳重な注意が必要です」
 8月の猛暑も終わり、少しほっとする間もなく、9月の声を聞いたとたん、書いた事が現実に成りそうな雰囲気です。
 理由は以前卵関係の業者の人から頂いたもので、今年の猛暑の影響がこれから出そうです。

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 鶏(特に赤玉鶏)は梅雨時から9月までは非常に蒸し暑い時期、人間と同じで鶏が夏バテしてしまい飼料(エサ)を食べる量が減ってしまい水を多く摂取します。
そのため濃厚卵白(白身でもプルンとしている部分)の比率が減ってしまい、水様卵白が増えてしまいます。
 卵白(特に濃厚卵白)は非常に優れた性質を持ち「リゾチーム」という酵素で雑菌を死滅させる能力を持っています。この濃厚卵白が減ってしまいますと鶏卵自体の鮮度(ハウユニット)が急激に落ち雑菌に対する抵抗が減ってしまい、いわゆる食中毒菌の侵入や腐敗に繋がります。
 卵がだぶつく時期に常温で長期間保存された卵が出回ることがあります。この卵にin egg(卵の中にサルモネラ・エンテリティデス(SE)が入る)が混じります
とその卵は汚染が非常に進んでいます。その様な卵は生食はもちろんのこと、菌量が多いため、手指や卵料理に使った調理器具、冷蔵庫等からの2次汚染の可能性も非常に高くなります。
 サルモネラの食中毒はもちろん夏場に多く発生しますが、秋になり少し涼しくなって油断していると、この長期保存の夏場の卵を調理場に入れると大変です。鶏卵は鮮度が非常に大事です。ホテル、結婚式の披露宴、給食施設、菓子製造等たくさん卵を使用する施設は、信用のおける仕入れ業者を選び、養鶏場もチェックしましょう。さらに仕入れ時に卵を割って白味の状態を検査するようにしましょう。

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 現実に弁当業者の方から、「仕入れの時、卵を注意しているが、白味が水っぽくなっている。養鶏業者に質問すると、新鮮な卵でも、夏の卵はこういう風になるとのことでした。」
 サルモネラの食中毒は、昨年は事件数350件、患者数6,517人です。1昨年は死者2名で毎年数多く発生しています。
 卵が原因の一端を占めているケースが多いと推定されています。卵の原因の食中毒を防ぐには、なにより、新鮮な卵を使うことです。全品検査は出来ませんので使用者側がチェックを強めることです。

 予感が外れることを祈って。

 
西村雅宏(にしむらまさひろ)

食品衛生監視員歴16年。数多くの事例を通して実感するのは、 食中毒の原因のひとつが情報不足による、ということだった。現場から知り得た ノウハウを伝えることで、少しでも食中毒を減らすことができるのではないか、 という思いから食中毒予防に関するメールマガジンを発信している。
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