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食中毒の防ぎ方
現在九州の保健所で食品衛生監視員をなさっている西村雅宏さんにご協力いただき、ご自身が発信しているメールマガジン「食中毒の防ぎ方」を当コンテンツでも連載しています。
■食中毒の防ぎ方 vol.5
「カンピロバクターについて」
カンピロバクター食中毒は、なぜか5月、6月によく発生していま す。
今月になり、立て続けに管内で2件発生しました。
原因食品はトリ 刺しと施設内の2次汚染によるものと推定されています。  
カンピロバクター菌は鶏や牛の腸管に存在することから、微好気(少量の酸素がある状態)という特殊な条件下で増殖し、常温の空気中では徐々に 死滅してしまいますが、4℃以下の温度ではかなり長い間生きていますので、 ビニール袋やラップ等で密封状態のまま保存しない こと。密封状態のままでは、加熱用の鶏肉、食肉でも表面にこの菌が増殖し2次汚染のリスクが高くなります。  
アメリカで、この菌による食中毒が増加傾向にあります。市販されている鶏肉からは高率に検出されていますので、 鶏肉を取り扱った容器、ふきん、手指は十分に洗浄消毒しましょう

◆注意すべき食中毒細菌◆ カンピロバクター
  潜伏時間は約2日から7日で比較的長く、主症状は通常の場合発熱、けん怠感、頭痛、めまい、筋肉痛などで、その後下痢が起こります。
 
「トリ刺し及びトリ料理で食中毒を防ぐための注意点」
   
  1. トリ刺しは非常にリスクが高い食品と理解しておくこと。
   
  2. トリ刺しを提供することの利益(メリット)と食中毒を起こした時のデメリット及び対応策を考える。例えば休業補償特約付き食中毒保険に入っておく。
   
  3. カンピロバクターによる腸炎後に自己免疫神経疾患であるギラン・バレー症候群あるいはフィッシャ症候群に進展することがある。
   
  4. 鶏肉、食肉を保存するときは、空気にふれるようにタッパーに入れたり、ゆるく袋に入れ、きちっとラップ等で包んだ状態にしないこと。
   
  5. 食品を調理するときは十分に加熱すること。この菌の消毒には、熱湯が有効なため、包丁・まな板は熱湯により消毒し、消毒後はよく乾燥すること。
   
  6. 調理のとき、生肉を扱った包丁・まな板などの調理器具は、専用のものを使用し、食品を汚染しないように使い分けること。
また、生肉を取り扱った後は、手指の洗浄・消毒を必ず行う。
   
  7. ビルやマンションの貯水槽は周辺を清潔にし、ハトなどのふんが入らないようにするなど適正に管理すること。また、井戸水や沢水は動物のふんに汚染されている場合があるので、塩素消毒したり、沸かしてから飲む。
   
西村雅宏(にしむらまさひろ)

食品衛生監視員歴16年。数多くの事例を通して実感するのは、 食中毒の原因のひとつが情報不足による、ということだった。現場から知り得た ノウハウを伝えることで、少しでも食中毒を減らすことができるのではないか、 という思いから食中毒予防に関するメールマガジンを発信している。
 
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