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身近な危機管理
アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんに日々の危機管理についてコラムを書いていただいています。

■2003.2.19 Vol.35
「雪の中からの脱出」

アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんに日々の危機管理についてコラムを書いていただいています。
 
アメリカ東海岸ではとんでもない大雪に見舞われました。一晩のうちに、車がすっぽ り雪の中に埋もれてしまいました。

アメリカ東海岸は通年、自家用車のタイヤ交換をする習慣はあまりありません。寒さ は氷点下10度ほどになる冬でも、カナダからの乾燥した北風は入り込むものの、湿度 は低く、雪はそれほど多く降ることがないためです。したがって、車を雪の中から掘 り出して、除雪してある一般道まで出すのは大変な労力が要ります。

雪の中で車を移動させる際に、タイヤがスリップをしてしまい、動かせなくなることがあります。もし、北国での生活になじみがあって、スリップ止め板などを常にトランクに持ち歩いているならば、それをうまく利用すれば雪の中から脱出できます。しかし、多くの人がそういったものを常に持っているわけではありません。こういう場合に、どのようにして雪中から車を脱出させればよいのでしょうか。

それにはいくつか、コツがあります。

1. まず進行方向正面の除雪を行います。特に、車の底に雪が詰まると動けなくなりますので、タイヤのあたる部分よりも、車の腹が当たる部分の除雪を丁寧に行うことが重要です。

2. 前輪駆動、後輪駆動のいずれかを確かめ、駆動するタイヤ周辺に雪が詰まってしまっている場合はできるだけ取り除きます。

3. 車輪は必ず、まっすぐにしてください。この点がもっとも大きなポイントです。多く人が、脱出させるために、車の進行方向を変えてみようと試みますが、車はカーブさせると、充分な力を出せません。車輪を正面にまっすぐさせることで、より脱出が可能になります。

4. 安全の確認をしてください。何かを車輪の下に挟もうとしたりすると、それが駆動とともに後方や前方に飛び出すことがあります。つぎに、排気口がきちんと雪の外に出ているか、バックしても雪の中に埋まらないかを確認してください。

5. エンジンをかけ、一速とバックを繰り返しながら、前後に車を揺らしてみてください。このときに、むやみにスリップさせずに、細かく前後に動かすようにしてください。

6. 前後に車を動かすことができると、少しずつ轍が硬くなり、滑走させることが可能になります。

7. ここで一度バックさせて、その反動で一速に切り替え、一気に前進してください。

8. ある程度動けるようになって、またスリップしして動けなくなったら、もう一度1メートルほどバックして、前進を繰り返し、雪を充分に踏み固めてから、もう一度チャレンジしてみてください。

と言うのを今朝やって、公道から10メートルほど奥まった場所から車を脱出させました。タイヤがスリップして動けなくなったときは、とにかく「車輪をまっすぐに戻すこと」これが基本です。

今週末は雨だそうで、雪が消えてくれたらうれしいんですが...

 
 
 
竹田@ロードアイランド
竹田 努(Rhode Island 媒介性疾病センター アルボウイルス研究主任)
平成7年 北海道大学大学院地球環境科学研究科生態環境学専攻博士課程(博士学位取得)
平成10年 Center for Vector-borne Disease,University of Rhode Island 博士研究員
平成12年 同 アルボウイルス研究主任
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