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身近な危機管理
アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんに日々の危機管理についてコラムを書いていただいています。

■2002.1.24 Vol.25-2
「バイオテロを防げるか」

アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんに日々の危機管理についてコラムを書いていただいています。
 
この文章を読んでいるあなた自身がいつの間にか、テロ対策の末端に立たされてしまうかもしれないと考えた事はあるでしょうか。
そうなったときにあなたはどのように動けるでしょうか。
突然大勢の患者が担ぎこまれ、何がなんだかわからない症状で、テレビでも各地で同様の症状の話が出ていて、そのときあなたはどうしますか?
空から突然バイオスーツを着込んだ関係者があなた方をフォロしに来てくれると考えてはいないでしょうか?
自分が思うに、そこまで政府関係がすばやく動くならいいです。しかし、間違いなく東京周辺の人たちは「優先順位」で地方までは来てくれません。
来たとしても数時間後です。そんな状況でどのように対応すべきか。
既に厚生労働省などが中心に示したテロ対策の流れを見直してみてください。
全然抽象的で使えないと思いませんか?
あなたに必要な情報は何ですか?手袋を何個使うか。
そんな身近な問題があると思います。
箇条書きにしてみましょう。

1.

必要になってくる消耗品をどのように確保するか。

2. 患者にどのように話し掛ければいいか。
3. 家族にどのように説明すべきか。
4. 患者をどこまでフォローすべきか。
5. 未知の感染症に対して院内感染をどのように防ぐか。
6. どのように感染症名を特定するか。
7. サンプルを何処に、どうやって送ればいいか。
8. 何時間ですべてを終える事ができるか。
9. ボランティアをどのように配置すべきか。
 
そういう問題が目の前にあることに気が付くべきです。
それを知るのがシミュレーションです。

保健所の、看護婦の、医師の、研究者の、学校関係者の、病院経営者の、薬剤師のあなたが今の平常業務の状況からやるべき事。それを国は示してはくれません。
見習、ベテラン、基礎系の研究者、長年臨床をしていない、問題を解決するためにあなたの「言い訳」を聞いている時間がない瞬間が起こり得る状況を理解するべきです。
バイオテロ対策は時間との勝負です。
対応が遅れれば遅れるほど患者は相乗的に増えます。
人と人の間で感染がほとんど起こりえない炭疽菌対策は素人の訓練のようなレベルのものです。
本当に深刻なものはもっとたくさんあります。
 
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竹田@ロードアイランド
竹田 努(Rhode Island 媒介性疾病センター アルボウイルス研究主任)
平成7年 北海道大学大学院地球環境科学研究科生態環境学専攻博士課程(博士学位取得)
平成10年 Center for Vector-borne Disease,University of Rhode Island 博士研究員
平成12年 同 アルボウイルス研究主任
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