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身近な危機管理
アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんに日々の危機管理についてコラムを書いていただいています。
■2001.9.7 Vol.2
「巨大な煙突」
アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんに日々の危機管理についてコラムを書いていただいています。
 

歌舞伎町の火事で、細長いビルは巨大な煙突化していたのだと思います。

風俗関係の店はお客の出入りを管理するために、入り口が狭くできていて、窓が全くありません。昔建設された当初は窓があった場所も目張りしてあって、お客が逃げ出さないようにしてあります。
また、階段は酔っ払いが入り込まないように、資材を山積みにして通れないようにしてあります。

エレベーターと階段は丁度煙の抜ける場所になったわけでして、一酸化炭素は分子数が約28。酸素が32ですから、酸素よりも軽いわけで、上に昇ります。
したがって、階下で一酸化炭素が発生した場合、上の階に中毒者がでることになります。
二酸化炭素は44ですから、下に行きますが。

火事になったら、腰を低く、もしくは這うようにして進めということですが、今回のように出口がほとんどないような場所では、完全に上の階に充満してしまうので、生き残るのは難しいでしょう。

営業上の問題で、非常階段を作れないこのような商売のビルは非常に怖いものだということがいえます。まして、内装は安上がりな素材を使っていますから、ポリエステルのような、一酸化炭素が発生しやすい状態なはずです。

経営者も入れ替わりが激しいところなので、内装の上に内装を重ねている可能性もあり、管理者が、本来の間取りを正確には知らないということもあります。

犠牲者の冥福を祈ります。

 

竹田 努(Rhode Island 媒介性疾病センター アルボウイルス研究主任)
平成7年 北海道大学大学院地球環境科学研究科生態環境学専攻博士課程(博士学位取得)
平成10年 Center for Vector-borne Disease,University of Rhode Island 博士研究員
平成12年 同 アルボウイルス研究主任
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