[農業被害]埼玉県春日部、果樹園の梨棚が重みで倒壊(2) 10.04.17 20:08
バンコク取材から帰りつき、ほっとするまもなく埼玉の友人から、季節外れの大雪で大変な被害だと涙のメールが入った。確かに夕べの天気予報では、関東の山添や北部でも雪と聞いた。しかし、まさか桜の終わるこの季節に雪が降るなどとは誰が想像しよう。災害は、こういう意外なところに落とし穴を掘る。
戦争、騒乱や暴動は人間が起こす災害であり、避ける努力さえすれば避けられないはずがない。しかし自然災害だけはいかんともしがたい。どれほど理不尽だろうと避けられぬ。
今回の被害は、防雹(ぼうひょう)ネットをかけていたために拡大した。梨の花の咲くこの季節はまた、雹の季節でもある。たった一度雹が降ると、梨の果実に傷が入って売り物にならなくなる。これを防ぐために、目の細かいネットを梨畑全体に張り巡らす。
この、細かい目のネットがあだとなった。ネットがなければなんのことはないのだ。ネットの面積は広いところで、60アール(1800平方メートル)にもなる。ここに重い雪が降り積もると数10トン、場合によっては100トンもの重さにもなる。梨棚のパイプが持ちこたえられるはずがない。
現場に着くと、家族総出で受粉作業をしている。受粉作業がこれ以上遅れることは許されない。だから、あと片付けは後回し。とにかく1個でも多くの梨を救うために、歯を食いしばって受粉作業を進める。
あと片付けも、結局すべてのパイプを引き抜き打ち直すところからしか始められない。
「どこから手を付ければいいのかわかりません」
と奥さんは目を伏せる。
折原さんは今回90aの面積に被害を受けた。春日部市で最も被害が大きい。被害額は「ちょっと見当がつかない」という。梨の棚とネットを張り直すと、1000万円ほどは必要になるという。「もう廃業だ」という仲間の声もあるとか。春日部市の梨農家の仲間は全部で9軒あり、多かれ少なかれ今回の時ならぬ大雪で被害を受けた。
折原さんは、泣いていられませんよと作業に戻った。
がんばれ!
折原果樹園!
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wrote by Kiyomu Tomita
















