南米チリでM8.6の大地震、被害拡大(02/27~)【第6報】 10.03.01 18:00
日本時間27日15:34頃(現地時間2月27日03:34頃)、南米・チリ西部を震源とするM8.6の地震が発生しました。チリ国内では700人以上の死亡が確認されるなど、被害が拡大しています。(3月1日18:00現在、レスキューナウまとめ)■地震情報
【発生時間】日本時間2月27日15:34頃(現地時間2月27日03:34頃)
【震源地】南米西部(南緯36.1度、西経72.6度)
首都サンティアゴまで325km〔USGS発表〕
ナスカプレートと南アメリカプレートの境界付近
【震源の深さ】約60km
【地震の規模(マグニチュード)】8.6(推定)
・東京大地震研究所の分析によると、南北に長さ約450~500kmの断層が動いた可能性、断層は最大8mのずれが生じ、これが海水を持ち上げ津波をもたらした模様〔毎日・時事〕
※1960年チリ地震(M9.5)では長さ600~1000kmの断層が動く
・八木勇治筑波大准教授の分析によると、地震の出すエネルギーは阪神大震災に比べて約1500倍〔毎日〕
【余震】
・地震後もM5~6程度の余震が続いている〔USGS〕
■津波情報
・地震発生直後、チリで2m超の津波が観測されたほか、太平洋沿岸の各地で観測されている。
【日本】
・気象庁は28日09:33、日本の太平洋沿岸を中心にに大津波警報、津波警報、津波注意報を発表。
・3m超予想の大津波警報は、1993年7月12日に発生した北海道南西沖地震以来17年振り。
・28日午後から各地で津波を観測、検潮所での最大値は1.2m。三陸地方を中心に漁港周辺などで浸水等の被害も、人的被害は確認されていない。
・大津波警報は28日19:01に津波警報に切り替え、その後各地の津波警報・注意報も順次切り替え、解除等がなされ、最終的に3月1日10:15までにすべて解除された。
<参考:チリ周辺で発生した過去の地震による日本への津波の観測記録>
・1960/05/23 Mw9.5 太平洋沿岸で1m~4m程度 ※1960年チリ地震津波、日本で死者142人
・1985/03/04 Mw7.9 18cm(八丈島)
・1995/07/30 Mw8.0 29cm(八戸)
・2001/06/24 Mw8.4 28cm(根室市花咲)
・2007/08/16 Mw8.0 15cm(根室市花咲、八戸、宮古、石垣島石垣港)
【チリ】
・チリでは、地震発生直後から国内各地で津波が観測されている。
タルカワノ 2.3m
バルパライソ 1.3m
コキンボ 1.3m
イースター島 0.4m
・一部報道では、十数mの津波による被害との情報もある。
・海軍が地震発生直後に沿岸部での津波の可能性を否定、ビダル国防相は28日、対応に「過ちがあった」と認める〔共同〕
【その他】
・PTWC(太平洋津波警報センター)は地震発生直後、太平洋地域に津波警報を発表、28日18:40までに解除した〔時事〕
仏領マルキーズ諸島 ヒバオア島 1.8m
アメリカ ハワイ州カフルイ 1.0m
エクアドル サンタクルス島 0.7m
米領サモア パゴパゴ 0.7m
・仏領ポリネシアのマルケサス諸島には高さ2mの津波が押し寄せ、一部の船に被害が出たが、負傷者はなし〔時事〕
・タヒチ島では数千人が高台に避難する一方、略奪を恐れて避難を拒否した住民も多かった〔時事〕
・ハワイでは16年ぶりに全島で津波の警報サイレン、ハワイ島では警察が海岸沿いの道路を封鎖。海岸沿いの商店なども早々に休業を決め、津波警報が解除されるまで街の機能は完全にストップした〔時事・朝日〕
■人的被害
【死者】708人〔共同〕
・バチェレ大統領は28日の記者会見で、行方不明者の数が増えていることから今後も死者数は増加するとの見通しを示す
・震源地に近い中部マウレ州で541人、コンセプシオンを州都とするビオビオ州で64人、他地域で103人が死亡
・マウレ州の沿岸部にあるコンスティトゥシオンでは約350人が死亡、津波による死者が相当数含まれている模様
・略奪等が発生している中部の主要都市コンセプシオンに夜間外出禁止令を発令、2千人規模の軍部隊治安出動も実施
【負傷者】
・人数は不明なるも多数の負傷者が出ている模様。
・チリ政府によると、被災者は200万人以上と推定
【邦人被害】
・鳩山首相は1日の記者会見で、震源地に近いコンセプシオンの邦人33人中21人の無事を確認、12人の安否確認を急いでいると述べる〔読売〕
・チリ在留邦人は1152人〔外務省〕
■物的被害
・各地で建物が倒壊するなどの被害が出ている。
・被災地周辺には150万戸以上の家屋があり、深刻な被害を受けた可能性も。
・首都サンティアゴから南下する幹線道路では、コンセプシオンに近づくにつれ、陥没やひび割れが目立つ 途中のクラロ川にかかるアーチ橋は支柱を残して崩壊〔読売〕
・JAXAは1日、陸域観測技術衛星「だいち」で撮影した、首都サンティアゴ付近画像を公開。地震後の画像には、サンチアゴの北西に火災が原因と思われる黒煙が広がっている様子が確認されるが、この火災が今回の地震と関連するものかどうかは不明。
■ライフラインへの影響
・首都サンチアゴでは一部地域で停電が発生している〔時事〕
・チリ国内の1/5相当の銅鉱山の操業停止、業界アナリストは銅価格が上昇すると予想〔ロイター〕
・国営エネルギー会社ENAPは、ビオビオ製油所・アコンカグア製油所の操業を停止。ENAPはガソリンは2週間分、ディーゼルも10日分の在庫があると発表、ディーゼル輸入を増やす方針〔ロイター〕
■国際社会の対応
【日本】
・日本政府は1日、チリ地震支援策を発表〔産経〕
300万ドル(約2億7千万円)を上限とする緊急無償資金協力
チリ政府の要請にもとづき、テントや浄水器など3千万円相当の緊急援助物資供与
国際緊急援助隊医療チーム約20人の派遣 うち先遣隊3人(外務省・JICA職員と医師)が1日夜出発、防衛省からも調査要員1人が同行
・日本赤十字社は28日、200万円の資金援助を決定、職員1人を現地に派遣し、被害状況調査と関係団体との調整を行う。
【アメリカ】
・オバマ大統領は27日の声明で、チリ政府の要請があれば救援・復興を支援する用意があると表明〔朝日〕
・クリントン米国務長官は、28日からのチリを含む中南米5カ国への歴訪予定を変更せず、救援活動に向けてバチェレ大統領や周辺国首脳と緊密に連絡を取っていく考えを示す〔朝日〕
【中国】
・商務省は1日、支援金100万ドル(約8900万円)の提供を決定〔産経〕
【その他】
・世界銀行のゼーリック総裁は27日、要請があれば緊急援助などを含め同国の災害復興に協力する考えを示しす〔毎日〕
[写真]
大地震による波で破壊された痕を歩く少年(マウレ州ペリュウエ:2月28日)=ロイター
















