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2010年3月号(1)人間はスーパーマンではない!
◆注目トピックス:2月の主な事故災害より〔15日〕ホームから女性が転落、男性が間一髪救助−JR高円寺駅
目の前でホームから人が線路に転落。その時、自分だったらどう行動するだろうか――。
先月15日夜、東京・杉並区のJR高円寺駅で泥酔した女性がホームから線路に転落、それを目撃した男性が線路に飛び降りた。電車が接近したため引き上げる時間がなく、とっさに電車と接触しないように女性を仰向けにし、ホーム下の退避スペースに避難。その直後、電車が女性の上を通過して停止したが、女性は車体と枕木のすき間に入り、幸い2人とも無事だった。
その一方、線路に転落した人を助けようと線路に降り、電車にはねられ死亡した事故も起きている。
2001年、新宿区のJR新大久保駅、今回と同じように泥酔した男性がホームから転落。電車が接近している中、助けようと線路に降りた日本人カメラマンと韓国人留学生が救助活動中に電車にはねられ、3人とも死亡した。当時は退避スペースがなく、電車を緊急停止させる「非常停止ボタン」の存在を乗客のほとんどが知らなかった。
この事故のことは、すでに『災害検証リポート』で取り上げ、事故の状況を詳しく解説しているのでご覧いただきたい。
今回の事故では、たまたま命を助けることができたが、電車の接近がもう少し早かったらと考えると…。
◇人間は「スーパーマン」ではない!
救助に向かう人の「勇気」は称えるべきことで、私たちにはなかなか真似できることではない。しかし、救助の現場は常に危険と隣り合わせ、救助する側がけがをしたり犠牲になったりしないことが求められる。
ホームから線路に転落した人を救助する場合、運行中の電車にひかれる危険があるので、逆に言うと、電車を止めることができればその危険を回避することができる。
転落事故を目撃したとき、真っ先にすべきことは「非常停止ボタン」を押して電車を停止させること。
しかし、電車が接近している場合はどうすればいいのだろうか。
これは正直、非常に難しい。
私たち人間がスーパーマンのように、どんな状況でも確実に助けることができればいいのだが、残念ながらそうではない。
救助に行く側の身に危険が及ぶようであれば、非情かもしれないが「救助を断念」する決断を下す「勇気」も必要ではないだろうか。
「救助する側がけがをしない、犠牲にならない」。それが大前提であり、大原則である。
※写真はイメージです。本文とは直接関係ありません。
















