災害現地レポート

特派員からの現地報告(5/21) 08.05.22 12:00


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取材最終日、日系企業の被害状況をたずねた。
レスキューナウ本社サイドから日本企業本社広報に取材要請を入れてもらったが、芳しくない返事。
何よりも、成都市をなめていたのがいけなかった。
成都市は東京都と同じくらいの面積があったのだ。
調べた住所は、東京で言うと「東京都品川区」とか、「東京都府中市」くらいの大雑把なもの。
そこの工場を探せというもがそもそも無茶な話だった。

しかし、中国人ガイドは優秀であった。こんなこともあろうかと自分のPCを取り出し、ネットで検索し始めた。
私はというと、日本インターネット新聞社の記者で中国四川省出身の曽理さんが自宅で調べてくれた電話番号に取材の申し込みをしまくる。
ことごとく断られ、そもそも、日本人はいないという会社まであった。
取材目的を告げても、東京本社の意向に沿って行動しますので即答はできませんとのこと。

それを救ったのが、(株)モリタの四川森田消防装備製造有限公司であった。
会社は成都市のはずれ、温江区にある。どこまでも続く田舎道を走りに走り、道の脇の商店で聞きまくり2時間もかかって迷いながらようやくたどり着いた。

アポなし突撃だったにもかかわらずゼネラルマネージャー消防車製造部長の徐立氏(この工場のNumber1)がにこやかに対応してくれた。

○まず企業規模を聞いた。
「従業員数650人。うち女性は250人。中国で消防機器ではトップクラスのシェアを持つ。来月には新社屋に移る予定」とのこと

○次に、地震発生時の様子を聞いた。
「操業時間中だったが、敷地内の芝生スペースに全従業員を避難させた。けが人はなく、施設設備にも問題はなかった。しかし、工作機械の精度の確認などのために13日の1日だけ休業とした」
ライフラインについては、発生時も後も全く平常どおりであったとのこと。

○次に社員の安否確認について聞いた。
「大きな被害が出た地域に住んでいる従業員はいなかったが、各家庭に速やかに連絡をとり、万一被害があった場合にはすぐに帰宅せよと命じた。幸い、一人の被害者も出ていないことが確認できた」

○日本への報告は?
「地震発生後すぐに日本に連絡を入れた。従業員、施設設備、在庫商品すべてに被害なしと報告した」

○地域への支援は?と聞くと胸を張って、
「わが社は消防機器メーカーです。できることは何でも協力しています。従業員全員が募金に協力し、そのお金を被災地に届けました。また6人の従業員を専従で被災地にある消防機器の修理やメンテナンスにボランティアとして出しています」
といって、ついさっき被災地から戻った社員がいるといって工場に連れて行ってくれた。社員の現地の報告を熱心に聞き入っているのが、頼もしい「親父」のようだった。

○今回の地震を経て今後どのような取り組みをしようと思っているのかと聞くと、
「防災マニュアルを作っておいて常日頃から訓練を定期的に実施しなくてはいけないと思っている。昼間の地震だったから私が対応できたけれど、夜間だったり、私が不在のときにでもきちんと素早い対応ができなくてはいけないと思っている」とのこと。
これまで大きな災害がなかったから、考えることはなかったけれど、今回の地震で防災マニュアルの必要性を実感したという。

成都市内の日系企業は被害はほとんどなかった。発災直後から営業を再開している。

【写真・報告:レスキューナウ災害特派員 冨田きよむ】

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