ロードアイランドのナイトクラブ火災(1)
アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんによる、日々の危機管理についてのコラムです。
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「あっという間の大惨事」
今ロードアイランドでは、昨夜からずーっとナイトクラブ「The Station」の火災についてのニュースが流れてます。
現場は15キロほど北部で、うちの近くではないですが(カリフォルニアの人に言わせれば近くなんでしょうけど)、空港のそばです。シカゴの事故と並列で議論が進んでいるようです。
地元のケーブルテレビ局が当時の様子を撮影しており、それを見ていると、本当に火災というのはあっという間なんだなと思いました。インタビューされたほとんどの人が「20秒後には真っ暗になった」と言っているんですが、このテレビ局が撮影したものを見ても、ステージの火花の後、天井から燃え始めて、5秒ほどにはステージが燃えきってました。ボーカルは歌っていたようですが。
全体的に被害者は『ステージの演出だと思った』というコメントがあり、事故だと気持ちが切り替わる間にはすでに会場が真っ暗になるほどの煙に撒かれている感じですね。会場にはスプリンクラーの設置はなかったわけですが、これはこの手の会場に設置する義務はなかったので違法ではなかったということでした。最近、査察されたばかりの場所なのですが、査察内容は飲酒許可、非常口の確認などだったようです。会場での、このような火の粉を使うような許可はされていなかったのではないかということでした。これに関しては、州機関が書類の有無を捜しているようです。
ロードアイランドは、先週末から今週明けまで降り積もった雪が50センチから30センチほどあり、非常口などの周辺に凍結した雪などが詰まって、非常口の扉を塞いでしまっていたのではないのか?と僕は疑っていますが、少なくとも非常口は複数あり、当日は鍵などはされていなかったということです。わずか参加者300人ほどのロックコンサートの規模の割りに、少なくとも86名という、犠牲者が多いことには疑問も感じます。会場はナイトクラブ形式ですが、会場は立ち見で踊れるような感じの場所だったようで、座席などが避難の邪魔になったとは考えられません。
ロードアイランド州では、追悼のために、今週のいくつかのイベントは中止されています。とりあえず、僕の中で不思議だったのは、火の粉を使った演出の前に、何らかのリハーサルや打ち合わせはなかったのか?あるいはこのような事故が過去に少なくともマイナーでもなかったのか?という点にあります。
竹田 努(Rhode Island 媒介性疾病センター アルボウイルス研究主任)
※この記事は、2000~2004年頃の「rescuenow.net」に掲載されたものを再掲載したものであり、筆者の所属や登場する団体名等は、このコラムの執筆当時のものです。














