安全・防災コラム

インフルエンザと風邪 02.12.27 11:24


「インフルエンザには予防接種が有効」

インフルエンザと通常の風邪は違うという事をご存知でしょうか? そもそも症状を引き起こすウイルスの種類が違うのですが、症状にも以下のような違いがあり、インフルエンザであれば、早急な治療が望まれます。

■症状
 普通の風邪は喉が腫れて痛くなる、くしゃみ鼻水が出る、微熱が出るといった症状から始まります。原因になるウイルスはインフルエンザとは異なり、感染性もそんなに高くありません。
 インフルエンザの典型的な症状は、急に高熱(38℃~40℃)が出て、体中が痛みます(関節痛、筋肉痛)。さらに、インフルエンザに感染している人が身近にいれば、インフルエンザである可能性は非常に高くなります。
 インフルエンザの激しい症状は5日程度で終わりますが、幼い子どもやお年寄り、免疫力が弱まっている人は、気管支炎・肺炎・脳炎など、より重篤な合併症を引き起こし、生命の危険がある場合もあります。また、普通の風邪と比べて非常に伝染しやすいので、周りにインフルエンザが発生しているときや人ごみに行くときなどは、注意が必要です。

■治療法 ―2日以内に医者へ―
 従来は、解熱鎮痛剤を使う対症療法、抗生物質を使った合併症対策などを行うしかなく、ウイルスそのものの増殖を抑えることはできませんでした。
 しかし、近年、「抗ウイルス剤」というウイルスそのものを殺す薬が開発されました。インフルエンザにかかったかな?と思ったら、2日以内に医者に行き、抗ウイルス剤を処方してもらいましょう。インフルエンザにかかって数日は、体の中でどんどんウイルスが増殖し、そのせいで症状が重くなるのですが、抗ウイルス剤は、ウイルスが体内で爆発的に増えるのを抑制し、ウイルスが体に与えるダメージを根本から小さくしてくれます。
 さらに、子どものインフルエンザにアスピリン(解熱剤の一種)やアスピリン類似物(PL顆粒、幼児用PL顆粒、LLシロップ、PA錠など)を使うことは重篤な脳炎を引き起こすことがあり、禁止されています。素人判断で薬を使うのは控えましょう。

■予防法 ―ワクチン接種が有効です―
 インフルエンザウイルスは湿気に弱く、湿気があると、ウイルスに水分が付着し重くなって下に落ちてしまいます。冬は気温が低く特に空気が乾燥しやすいですから、加湿器などで部屋の湿度を上げることが予防になります。 疲労が溜まっているなど、体が弱っていると、当然病気にかかりやすくなります。日頃から休養とストレス発散を心がけ、栄養バランスの取れた食事をし、規則正しい生活を送り、免疫力を高めておきましょう。家の近所や職場、学校などでインフルエンザが流行っているときは特に注意しましょう。普通の風邪は手などからの感染(接触感染)が主ですか、インフルエンザは接触感染の他、空気感染し、感染力が強いのです。インフルエンザが流行っているときは外出を控えるということも効果があります。
 マスクをするというのも予防になります。ウイルスの大きさはマスクのフィルターを通るほど小さいのですが、飛沫感染などは防ぐことができます。鼻や喉の粘膜の乾燥を避けることもできます。また自分が風邪やインフルエンザにかかっている場合、他の人への感染を防ぎます。
 また、手洗いうがいも忘れてはいけません。とはいえ、インフルエンザは空気感染をするので、実際は手洗いうがいはあまり役にたちません。ただ、病気はインフルエンザだけというわけではありませんから、手洗いうがいを習慣づけるのは良いことです。
 さらに、インフルエンザの予防接種をしてもらうのも良い予防法になります。予防接種のワクチンはその年に流行しそうな型のインフルエンザ数種類を防ぐように作られています。予防接種で完全にインフルエンザを防げるわけではないと、予防接種を軽視する人もいますが、予防接種を受けておけば、インフルエンザにかかっても、症状が軽く抑えられる効果もあります。予防接種は自己負担で受けることになり、料金は数千円かかるようです(医療機関によって異なります)が、自治体によっては65歳以上の方の予防接種の補助金制度があるような場合もあります。近所の保健所や医療機関に問い合わせてみることをお勧めします。家族にお年寄り、赤ちゃんなどがいるご家庭では、みんなが予防接種をしてもらいましょう。

 本格的な流行が始まるのは1月くらいであることが普通ですが、今のうちにインフルエンザ予防を心がけ、インフルエンザ情報に注意しておきましょう。

【関連リンク】
インフルエンザ情報サービス(中外製薬)
インフルエンザ(国立感染症研究所 感染症情報センター)
今冬のインフルエンザ総合対策について/平成20年度(厚生労働省)

※この記事は、2000~2004年頃の「rescuenow.net」に掲載されたものを再掲載したものであり、筆者の所属や登場する団体名等は、このコラムの執筆当時のものです。

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