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息子にライフジャケットを買う

02.09.17  この記事をGoogle Bookmarksに登録する この記事をYahoo!ブックマークに登録する この記事を含むlivedoorクリップ この記事をイザ!ブックマークに登録する この記事をニフティクリップに登録する この記事をdel.icio.usに登録する この記事を含むはてなブックマーク


アメリカのロードアイランド大学でウイルスについて研究をされている竹田さんによる、日々の危機管理についてのコラムです。

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「プロこそライフジャケットを」

 この間の夏休みに淡路島で釣りをしまして、「全然釣れなかったけど楽しかった」経験をしました。

 昨年はちょっと釣れたんですが、今年は時間も遅かったので、釣れようがない、まして、サビキではなくて、フナ釣りの針しか持っていなかったので、小鯵がつれるような場所でも、まさか引っかかるはずもない。という感じでした。子どもはクラゲを追いかけて遊んでいましたので、エンジョイしたかな、という感じです。
 昨年の経験で防波堤に立つとよく釣れるということでポイントは昨年と同じ場所に行きました。ただ、昨年防波堤に立ってみて、結構風も強いし、脚を滑らせるだけで深い海に転落しそうだなという不安がありましたので、子どもにライフジャケットを買って首からかけておきました。
 彼は「へへ」とうれしそうにしていて、面白かったのですが、まあ、安全を保つためにはこの程度のプロテクションは必要かな?と考えました。

 さて、サロマ湖で転覆事故がありました。釣り船がお客さんを乗せて楽しむ海辺にはよくある遊興でのことです。この中で助かった2名は、ライフジャケット着用をしていました。問題ははっきりしています。ライフジャケットをつけているかいないか。多くの漁師さんたちは自分の慣れた仕事柄、ライフジャケットをつけて作業することがありません。底曳や延縄のような長いロープなどを垂らす漁では足にロープを絡めてしまって、海に投げ出されることがあるので、時々ジャケットを着ている人もいますが、基本的には日本の漁師さんはジャケットをつけませんね。つけない理由の一つには、ジャケットが大変かさ張るので作業しにくいということもあります。新聞にも載らない海への転落事故は毎年全国各地で起こっています。ほとんどが助からないわけです。

 今回の事故でも、乗組員がライフジャケットをつけていないことが、他のお客さんに装着させる意識を下げた、あるいは装着させることを思い留めさせた可能性があります。ライフジャケットは、命を守るために着るものであり、万が一の事故に備えたものです。当然今生きて作業をしている漁師さんは、海におぼれて死んだことはないわけですから、「死ぬまで気がつかない」という危険性を意識することはできません。

 万が一に備えること。特に、このような特殊な作業の場合はプロフェッショナルな人が率先してより安全な手法を素人に見せていくことが大切なのだと感じています

2002.9.17

竹田 努(Rhode Island 媒介性疾病センター アルボウイルス研究主任)

※この記事は、2000~2004年頃の「rescuenow.net」に掲載されたものを再掲載したものであり、筆者の所属や登場する団体名等は、このコラムの執筆当時のものです。

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