人畜共通伝染病「レプトスピラ症」 02.06.02 14:33
「ハムスターからレプトスピラ症に感染」
2001年5月、11歳の男児が、夜店で買ったハムスターからレプトスピラ症に感染し、一時命にかかわる状態であったというニュースがありました。
●人畜共通伝染病
レプトスピラ症は、レプストピラという細菌による感染症で、人畜共通伝染病といい、動物から人間にうつる感染症の一つです。
◎感染経路
レプトスピラ菌は、ドブネズミなどの野生動物や、ハムスター、犬などの愛玩動物、牛、馬、豚などの家畜など多くの動物が保菌し、保菌動物の尿には大量のレプトスピラ菌が長期間にわたって排出されます。そして、保菌動物の尿や尿の混ざった淡水から、皮膚の傷や口を通して感染します。
◎症状、治療
感染すると、3 ~14 日間の潜伏期間を経て、悪寒、発熱、頭痛、腰痛、眼の充血などが起こります。そして、嘔吐と下痢によって、急速に脱水症状を起こし、重症の場合は死亡することもあります。尿は濃い褐色になります。治療は抗生物質によって行われ、ワクチンもあります。
◎予防法
・動物の飼育環境の掃除をきちんとする
・動物との過度の接触(口うつしに食べ物をあげる、キスをするなど)を避ける
・動物を触った後はきちんと手を洗う
これらは、他の人畜共通伝染病にも共通する予防法です。
◎更にレプトスピラ症の場合
・ペットなどにワクチンの接種をする
・レプトスピラ症の流行っている地域では淡水に触れないようにする
以上のことも予防法になります。
日本では、衛生環境の向上に伴い、近年では罹患者が減少しましたが、沖縄で夏季に流行した例があります。世界的には中南米、東南アジア、インド、中国等の国々で大規模な流行が見られます。特に、多雨季に流行が見られ、これらの国に旅行する際には、洪水の起こっている地域には立ち入らない、田圃などに素足で入らない、といった予防策をとる必要があります。
【参考リンク】
レプトスピラ症/ワイル病(厚生労働省検疫所)
レプトスピラ症発生に関する情報(社団法人横浜市獣医師会)
※この記事は、2000~2004年頃の「rescuenow.net」に掲載されたものを再掲載したものであり、筆者の所属や登場する団体名等は、このコラムの執筆当時のものです。












